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納骨堂への正しいお参り方法とは?

納骨堂への正しいお参り方法とは?

都心部を中心に増加傾向にある納骨堂は通常のお墓とは異なり、参拝する際にいくつか注意しなければならないポイントがあります。

自分自身の家族のお墓参りはこれまで経験があっても、たとえば親戚や知人で納骨堂にご遺骨を収蔵した場合などに、初めて納骨堂を訪れるケースも多いと思います。

初めて納骨堂を訪れた方であっても安心して参拝できるよう、今回は納骨堂へお参りする際に基本となる方法やポイントについて詳しく解説していきます。

納骨堂への正しいお参り方法とは?

納骨堂の参拝可能時間を事前に確認する

納骨堂への正しいお参り方法とは?

納骨堂は一般の墓地とは異なり屋内でご遺骨を管理しているため、施設によって参拝可能時間が異なります。

一般的な都心部の納骨堂の場合、朝9時頃から夜6時頃までの時間がほとんどであるため、あまりにも朝早かったり、反対に夜遅い時間に行っても参拝ができないケースがあります。

また、土日祝日や年末年始などは早めに閉まってしまうところも多いため、事前に時間は確認しておくことが重要です。

ちなみに、お寺が管理している納骨堂の場合、正式に何時から何時までという時間が施設内に掲示されていないケースも多いですが、朝10時から夕方17時頃までの間であれば問題ないでしょう。

もし、どうしても朝早い時間帯や夜の時間帯でなければ参拝が難しい場合は、事前にお寺の管理者に問い合わせてみるのもおすすめです。

ただし、これはあくまでもお寺側の厚意によるものなので、問い合わせたからとって確実に時間外の参拝ができるとは限りません。

納骨壇の場所が分からない場合

納骨堂への正しいお参り方法とは?

納骨堂に到着したら、参拝する納骨壇まで足を運びますが、友人や親戚など家族以外の人の納骨壇へ初めて参拝する場合、場所が分からないケースも考えられます。

ご遺族に事前に場所を聞いておいたり、もしくは一緒に納骨壇まで足を運んでもらうのがベストなのですが、時間が合わないなどの理由で家族以外の人が納骨堂へ参拝するケースも十分考えられます。

もし納骨壇の場所が分からない場合は、納骨堂を管理している人に場所を聞いてみましょう。

ただし、一口に納骨堂といってもさまざまなタイプがあります。

もっとも一般的なロッカー型の納骨壇や、仏壇型のタイプであれば場所があらかじめ決まっているため次回からは参拝しやすいはずです。

しかし、マンション型といって納骨壇が機械式駐車場のように一つずつ格納庫から出てくるタイプの納骨壇の場合は、納骨堂が管理している専用のICカードや暗証番号などが必要になります。

この場合、親族の名前を伝える必要があったり、ICカードを作成する際に料金が発生したりといったデメリットもあります。

納骨堂内では静かにする

一般的な墓地は屋外であるため、普通の会話でもそれほどうるさく感じることはないですが、納骨堂は屋内であるため会話の声が響きやすい環境下にあります。

仮にお経を唱える必要がある場合においても、大きな声を立てずなるべく静かな声で他の人の迷惑にならないような配慮が必要です。

また、納骨堂内の廊下を歩く際にも足音をたてずに、できるだけ静かに歩くように心がけましょう。

特に小さな子どもが多い家庭の場合、納骨堂内を走り回って他の人に迷惑をかけたり、納骨壇にぶつかって怪我をする危険性もあるため目を離さないようにしてください。

線香やローソクの使用可否を確認

納骨堂への正しいお参り方法とは?

お墓参りには欠かせない線香やローソクですが、納骨堂によっては火気の使用が制限されており使えないところも存在します。

古くからあるお寺が管理している納骨堂では問題なく使用できるケースが多いですが、都心部にできた新しい納骨堂などでは火災のリスクを考慮して火気の使用が禁止されている施設もあり注意が必要です。

線香やローソクが使用できない納骨堂では、代わりに電気式の線香やローソクを使用するケースが多いため事前に確認しておきましょう。

電気式の線香やローソクは服に煙のニオイがつく心配がないメリットがある一方で、参拝した気分になれない方も少なくありません。

しかし、納骨堂のなかには消防法で火気の使用が禁止されているため、やむを得ずそのような対応を行っているところも存在しています。

知らないまま線香やローソクに火をつけてしまうと、思わぬトラブルに発展する可能性もあるため十分注意しましょう。

お供物について確認

納骨堂への正しいお参り方法とは?

納骨堂は一般のお墓参りのように、お菓子や飲み物、花などのお供物を持参できるところも多いですが、一部の納骨堂のなかには生花を含む生物のお供えが禁止されているところも存在します。

大規模な納骨堂になると数百以上の納骨壇が存在し、お菓子や生花などの処分をする際に膨大な労力がかかってしまいます。

そのため、お供物を持参して参拝すること自体は可能ですが、参拝後には必ず持ち帰るのがルールとして定められている納骨堂がほとんどです。

納骨堂の管理者の手を煩わせることがないよう、しっかりとルールや規則を確認しておきましょう。

お墓とは異なる納骨堂のお参り

今回紹介してきたように、一般的なお墓と納骨堂では参拝のルールやマナーが異なっていることが分かります。

何も知らないまま普段のお墓参りと同様に参拝してしまうと、思わぬトラブルや他の参拝者からの苦情を受けることにもなりかねないため、十分注意しましょう。